焼畑農法で生産される赤かぶへの想い
村上市山北地区の特産品である「赤かぶ」は、杉山を伐採した跡地を利用して山焼きを行う「焼畑」という自然農法で生産しており、毎年10月中旬から11月下旬までが収穫期になります。
私は集落内にある4箇所の斜面を利用して、1年毎に栽培場所を変えながら生産をしております。1回栽培した場所は、その翌年も栽培すると病害虫が発生する連作障害の畑地となり、数年休ませる必要があります。私は赤かぶの栽培を始めた当初から農薬を一切使わない栽培に興味があり、雑草管理や病害虫対策などの手間がかかったとしても、あくまでもオーガニック志向での栽培を進めています。今では、オーガニックの野菜を使用したい飲食店も増え、徐々にではありますが飲食店との交流も増えてきました。
焼畑は、昔はあちこちで盛んに行われておりましたが、現在は杉山を伐採する人が少なくなり、結果、焼畑の適地となる斜面も少なくなりました。生産者の高齢化の影響もあり、赤かぶの生産量も減ってきています。
今私が考えるのは、焼畑の赤かぶの生産を後世に伝えることと、共に焼畑で赤かぶを生産していく仲間を増やしていくことです。そのために、私が今元気なうちに、色々な方々と情報交換を行い、山北地区の伝統の「焼畑」農法の赤かぶを守り続けていきたいと思います。